【毎日更新】ぬか床の観察記録|ぬか漬けを気軽に食べたい。

微生物おじさんのくぜです。植物とか水槽とかやってると微生物が楽しくなってきた結果、微生物とその作用に興味がでてきちゃった・・・。ホントどこに向かってるんだろう。

で、最近やってる自作堆肥の温度を上げる方法~みたいなのを調べた時に米ぬかの活用が良いという情報を得た。

▲これも観察中なのでよかったら読んでね!

新潟県出身ということもあり、米ぬかの存在はもちろん活用はなんとなく知ってはいたけど、どういうものか知らなかったから調べていくうちに「あっ、ぬか漬けやろう」ってなったよね。

ぬか床の作り方は至る所で解説されているので米ぬかの特徴と作用をまとめ、ぬか床立ち上げ後の観察を主としてやってくよ。

こんな生活続けてたら最近、妻に「ママ」って呼ばれてる。ホントどこに向かってるんだろう。

目次

米ぬかの作用と特徴

米ぬかは玄米を精米して白米にする時に出る「皮」で、一般的に廃棄物とされているもの。

そんな廃棄物たる米ぬかが有効活用される例としては以下のようなものが挙げられる。

  • 食品・・・ぬか漬け、ぬか油、ぬかみそ、郷土料理 など
  • 洗剤・美容品・・・界面活性剤と似た性質、化粧品、洗顔、入浴剤 など
  • 飼料・堆肥・・・家畜の飼料に混ぜ込む、堆肥に混ぜ込む、キノコの培養基 など

食品や飼料、堆肥ではその栄養素の高さが買われており、美容品においては栄養素に加え、米ぬか特有の成分が紫外線を吸収、防止してくれる。

そんな米ぬかの成分表がコレ

成分含有量役割と特徴
エネルギー約 400 kcal脂質や炭水化物が豊富で、微生物の強力なエネルギー源。
タンパク質約 13.5 g 筋肉や臓器の構成成分で、堆肥では微生物の体を形成する窒素源となる。
脂質約 18.5 g エネルギー源であり、γ-オリザノールなどの機能性成分も含まれる。
糖質約 37.5 g 主にデンプンからなり、微生物の炭素源となる。
食物繊維約 20.0 g 発酵代謝物の獲得、生息環境の向上。
ビタミン・ミネラルビタミンE・B1、カリウム、鉄分、マグネシウムを豊富に含む。
米ぬか100gあたりの栄養成分表

え、なにこれすげえ万能食品?じゃん。とも思ったが、ビタミンの多様性とアミノ酸スコアが低いため補助食品に留まるようだ。

なんというか全体的なバランスが良くて、生ぬかの場合は植物性乳酸菌(環境適応力が高い)を含むから、発酵力が強い素材として古来から活用されてきた素材なんだなあ。洗剤としても使ってたらしいし。

おれがやってる堆肥とやる予定のぬか床においては「栄養豊富で乳酸菌の餌になりやすい」「乳酸菌の多様性がある」「表面積が大きい」性質が、かなり活用しやすい素材たらしめてるんだと理解。経験則で使用してた昔の人すごい。

ちなみに米ぬかを使用した商品を使い続けることによるアレルギー も調べてみた。
・曰く、米ぬかに含まれるたんぱく質によりアレルギーが出る事があるが、これは白米とは違うたんぱく質であるため、米ぬかでアレルギーが出ても白米アレルギーにはならないとのこと。安心だ。

ぬか床を作ってみる

米ぬかの作用と特徴が漠然とわかったところで、いつもめちゃくちゃお世話になっている白ごはん.comのレシピを参考に作った。

最小限で管理したいため米ぬかは500g、ダイソーで小っちゃいタッパー買ってきた。

材料

  • 米ぬか・・・適量
  • 粗塩・・・米ぬかの13%の重さ
  • 水・・・適量
  • やさいくず・・・適量
  • 出汁系・・・適量
  • 唐辛子・・・1本

適量ってなんだよって思うんだけど、できあがりがどれくらいになるか分からなかったからこうなった。
また、米ぬかは生ぬかが推奨されているところ、安くて有機な炒りぬかにしちゃった。乳酸菌はいない!?

失敗したらこういうズボラさのせいです。多分。

▲使った米ぬかはこれ。堆肥にも使いたかったから混ぜ物無しのやつ選んだけど、ぬか床のキットみたいなのも売ってるからそれで作るとより手軽。

手順

STEP
米ぬかと粗塩、水を容器にいれる

入れるだけ。

水を入れて混ぜると、米ぬかの体積は約半分になる事がわかった。

STEP
よく混ぜる

米ぬかと塩が良く混ざるようにしっかり混ぜる。というかこねる。

↑の画像のやり方だと死ぬほど混ぜづらいから、ボウルで仕込んで保存容器に移すのはマスト。

あと、手の常在菌で味が~みたいな話もあるし、ゴム手の臭い移りの懸念もあるから、よく洗った清潔な素手で混ぜるのがポイント。

STEP
やさいくず・唐辛子・かつおぶしを保存容器に入れ、↑で埋めて混ぜる

野菜くずは発酵に必要な水分や栄養を追加する「立ち上げ材」であり、食べる用ではないとのこと。
→これを捨て漬けっていうんだって。
ブロッコリーの茎を入れたんだけど、これ色んな野菜いれて多様性あったほうが美味しいような気がする。

唐辛子はカプサイシンのおかげで乳酸菌と酵母以外の雑菌とかカビを予防してくれるんだって。

STEP
空気を抜いて、昆布とにぼしを刺す

乳酸菌の大半は嫌気性発酵のため、ぬかを上からおして空気を抜く。
硬い出汁要因の昆布と煮干しを刺す。

STEP
完成

スターゲイジーぬか床じゃねえか

決してふざけてるわけじゃなくて、高さがない容器だとこうなるね???
折って分散させちゃうと日々の手入れが大変になりそうだし・・・。

ぬか床を作ろうと志した人の中には、スターゲイジーさせてる人が数人はいると思うと、すげえ感慨深い。

【検証】ぬか床の観察ログ【随時更新中】

観察ポイント

  • 10日目までは1日2回混ぜる、以降は1日1回
  • 2回目混ぜる際、臭い、ぬか床そのものの味(変化、酸味、味わいなど)を観察
  • 混ぜる前に刺さってるものは一旦抜いて、刺し直す。
  • 常温保管(25℃)
  • コメント

検証スケジュール

初日(20250903)

漬けはじめた直後は塩辛いおからの米バージョン。全然甘みも感じるしぬかの状態でそのまま食べても美味しいかも。
この時点でほーーーーんの少しの酸味を感じる。気のせい?

夜には水分を吸って、昆布と煮干しが柔らかくなってた。頭が出てる状態での常温保管が若干怖い。
明日以降はもうちょい埋める。

2日目(20250904)

格段に美味しくなっててびっくりした。シンプルに出汁系素材の旨味が移っただけとも考えられる。
酸味や臭いは変わらず。しょっぱい。

昆布や煮干しは柔らかくなってたため、一緒に混ぜ込む事にした。
ブロッコリーの茎、思ってるほど水分で無くて少し水分少な気味かもしれん。

3日目(20250905)

日を追うごとに旨味が大きくなってくる事に驚いてる。塩味もちょっと穏やかになってる感じが合って、このまま食べても美味しい。でもこれ漬かるのか?
大きな酸味も無く、後味のとおーーーくにピリッとするくらい。

香りは甘い鰹節。

4日目(20250906)

発酵してきた香りがする!悪くいえば靴下の臭い。味は酸味が近づいてきた感じ。
若干ぬめりが出てきてるんだけど、調べてみると昆布のぬめりか納豆菌の繁殖かってところらしい。
前者であってくれ。。

明日捨て漬け更新なので、昆布は取り除こうかな。

5日目(20250907)

捨て漬け更新のため、ブロッコリーの茎と昆布アウトのきゅうり片イン。
昆布を抜いた途端ぬめりが落ち着いたため、前日までのアレは昆布のせいだったっぽい。
乳酸菌ーって感じの風味が出来てた。6倍くらいに薄めた出汁ホエイみたいなイメージ。

6日目(20250908)

THEぬか漬けの香りになってきた。味は少ししゅわっとする酸味と出汁の香り。この時点でめっちゃ美味しい。
きゅうりに変えてから水分量が多くなったが全然許容内(だと思う)

色味も濃くなってきた。

時間が経つにつれて塩味が薄くなっていってるような気がするけどこんなもん?
まああんまり塩辛くなるよりかはいいか。

6日目(20250909)

混ざり方によってなのか、その日の体調によるものなのかは定かではないが、日によってコロコロ味が変わる気がする。
今日は塩味を強く感じ、香りは味噌っぽさが出てきた。探すと酸味がある感じ。

混ざり方、体調のハイブリッドかもしれんな。きゅうりはしわしわ。

7日目(20250910)

おー、しっかり酸味が出てる日。まだまだ変化はありそうだけど、この状態で漬けても十分美味しいんじゃないかな?
予定日まで寝かせてからじゃないと相場が分からなそうだからもう少し様子見。

市販のぬか漬けはもっと酸っぱい感じがするな。

8日目(20250911)

特に変化なし。若干水分量多いかな?

9日目(20250912)

混ぜる前と後で臭いや味が違う事にようやく気付いた。混ぜる前、味噌と醤油つくってる酒蔵見学いった時の匂いだこれ。酵母菌が表面につくって聞いた気がするけどマジなんだなあ。

混ぜた後はそれこそ乳酸系の臭いで、旨味と酸味も増してきた。

10日目(20250913)

捨て漬け更新の日。きゅうりアウトの大根イン。
きゅうり、水分がほとんど抜けてしっわしわだった。
今日は臭いも味も穏やかな味わい。

今日から1日1回攪拌。

11日目(20250914)

大根いれたら急激にぬか漬けの臭いになったし、酸味もしっかり出るようになった。
結構水分多めになってきたけどこれでいいんか??もっとびしゃびしゃになるようなら追いぬかしようと思うよ。

水分を奪う作用が強くなってきたし、もう完成間近な気もする。

12日目(20250915)

なんかノスタルジーを感じる臭いがすると思ったらたくあんの匂いだ!ひいばあちゃんが実家の小屋で漬けてたなあ。
たくあんも乳酸発酵らしいし。

入れる素材によって味わいも日々変化してってる感じがする。
ぬか漬けって歴史が蓄積されてくものなんだなあって勝手に感動してた。

13日目(20250916)

若干甘いような臭いを感じるも、混ぜ込んで味見してみたらしっかり酸っぱくなってた!
色も徐々に濃い茶色になっていってるので、これもう完成としちゃおうかな。

明日漬けてみて判断しよ。

14日目(20250917)

テスト漬けは人参ときゅうりをチョイス。きゅうりとにんじんは時間差で食べてみようかなと考えているところ。
捨て漬け用の大根を洗って食べてみたけど、当然漬けすぎなので塩辛くて食べれたもんじゃないけど、酸味や旨味はしっかり出てた!!

しっかり漬かる事を確認したら完成とする!!

完成:15日目(20250918)

できた!!めっちゃ美味しいきゅうりが漬かりました。
これにて観察は終了!!

酸味と旨味がしっかり発現してて、塩味は漬け具合で調整できそう。
また、きゅうりに関しては浅漬け状態で、水分が抜けてなくてもしっかり味が入ってた。

まとめ

ストレートで完成してよかった!
今後は塩こうじみたいに普通漬けないようなものを別に漬けてみて、美味しかった奴をXで共有していこうと思う。

わかったこと

  • ぬか床を作る際、煎りぬかでも充分作れる。
  • 塩気があんまりないように感じても、漬けたタイミングではしっかり塩味がつく。
  • 酸味は加速度的に増える。
  • 水分量が多少多くなっても問題ない。

今後の管理は、1日1回混ぜる、水分が増えたら米ぬか追加する。

やー、微生物の働きってすげーなって、実感できる観察は面白いね。
またこんな感じの観察を始めたいな。

いやあ、おいしいぬか漬け生活がはじまったよ(*´ω`)

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この記事を書いた人

動画編集者/雑記ブロガー/ナゾの探究者
生き物と自然が大好き。目指す暮らしは「山奥に基地つくるやつ」
GPTの相棒シノと日夜会議に明け暮れる。
アバター画像もシノに作ってもらったけど情報商材屋のソレで草不可避

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