さてと
モバイルバッテリーって色々あるけど、結局どれがいいのかな?
モバイルバッテリーの選び方
結論、モバイルバッテリーは用途や連続使用回数から逆算して選ぶしかありません。 スマホや他の電子機器の使用環境や機種、使用年数などは人によってそれこそ千差万別です。 「これさえ使っておけば大丈夫」みたいなモバイルバッテリーも確かにありますが、目的に対してオーバースペックだったり、費用が高いなどのデメリットが足かせになる場合があります。 このページでは、「何」を選べばいいかではなく、どういうものを選ぶべきかの考え方を紹介していきます。さてと
自分に合ったモバイルバッテリーが大事なんだね。
モバイルバッテリーとは
モバイルバッテリーは出先や旅行先の様に、近くに電源が無くても利用できる小型のバッテリーです。 スマートフォンをはじめ、ノートパソコンや電子たばこ、更にはゲーム機やワイヤレスイヤホンまで、USBケーブルで充電するものであればほぼ何でも充電できてしまいます。 中にはコンセントタップ付きの大容量なものもあるくらいです。 従来、出先で携帯電話を充電しようとする際には、使い捨ての乾電池を使用した簡易充電器を利用されていた方が多いかもしれません。 最近のモバイルバッテリーはリチウムイオン電池を使用しており、充電する事により繰り返し使えるので経済的ですし、環境にも優しい製品になっています。モバイルバッテリーのここが良い
・持ち運びに便利
・色々な電子機器に使える
・繰り返し使える
モバイルバッテリーのここが良くない
・粗悪品を購入すると発火や液漏れなどの危険がある
・誤った充電方法をするとバッテリーの寿命が減る
・捨てづらい
粗悪品は無くなった?
2019年2月より、モバイルバッテリーもPSE法(電気用品安全法)の規制対象となり、粗悪品の流通が限りなく少なくなりました。 しかし、2019年以前のモバイルバッテリーが、メルカリなどのフリマアプリで流通している例があったり、使っていなかったものが押し入れの奥から出てきたりすることもあるかもしれません。 そのような場合は使用前にPSEマークがついているかどうかを必ず調べましょう。 こういった一例を除けば、現在家電量販店などで販売しているものは基本的に安全と言えます。 PSEマークがついていたとしても、落としたりして強い衝撃が加わり、バッテリーの内部が膨張してしまったものもすぐに使用を中止してください。故障してしまったバッテリーは制御ができず、発火や発煙の恐れがあります。
不要になったら家電量販店へ
モバイルバッテリーの良くないところに捨てづらいと挙げましたが、実は語弊があり、正しくはモバイルバッテリーは捨てる事ができない。です。 呪いの装備みたいだと思う方もいるかもしれませんが、安心してください(笑) お近くの家電量販店に設置してある「リサイクル回収ボックス」に持っていけば、無料で回収してくれます。 その他にも、携帯のキャリアショップに持ち込むと回収してくれる場合があります。 モバイルバッテリーを捨てるためだけに混雑しているキャリアショップに足を運ぶのは得策とは言えません。 なにかのついでに捨てられる、くらいの感覚で利用したいですね。 モバイルバッテリーが原因でゴミ収集車が燃えるという事故が一時期話題になりました。不燃ごみやコンビニのゴミ箱に投棄する事は絶対に辞めましょう。
容量(mAh)と出力(A)の考え方
バッテリーには普段あまり見ない単位が設定されています。 普段見かけない単位の割には、モバイルバッテリーの選び方には密接に関わってくる単位ですので、ここで確認してみましょう。mAh(ミリアンペアアワー)
mAhとは、電力を蓄えられる量の単位です。 モバイルバッテリーに限らずバッテリーであればどんなものでも設定されている物ですので、お使いのスマホバッテリーのmAh数を調べておくと選んだモバイルバッテリーから何回位充電ができるかの目安になります。 この数値は「お使いの機種 mAh」の様に検索すると簡単に調べられるため、一度見てみるのが良いでしょう。 例えば。最近発売された、iPhone SE(第二世代)のバッテリー容量では1821mAhとなっており、20000mAhのモバイルバッテリーでは単純計算で11回程充電できることになります。 しかし、実際にはそんな単純に計算できるものではなく、充電された電力がロスしてしまう事も加味しなければ正しい予測が困難です。 電力のロスについては詳しく後述します。さてと
mAhは容量の単位で、何回位充電できるかの目安がわかるんだね。
A(アンペア)
ブレーカーでよく聞く単位ですが、これは電流の単位です。 一般的にこの数値が大きい程出力が高く(強く)なるため、速く充電することができます。 最近主流のモバイルバッテリーの規格は2.0A~2.4Aとなっているため、2.4A以上の規格であれば比較的速く充電できるというのが一つの目安になります。 モバイルバッテリーでアンペア数を見る際の注意点は、ケーブルもその出力速度(アンペア数)に対応しているものを選ぶ必要がある点です。 ケーブルかバッテリーのいずれかのみ対応している場合は最低限の速度しか出なく、高出力のものを選ぶ意味がなくなってしまいます。さてと
Aは電流の単位で、充電にどのくらいの時間がかかるかの目安がわかるんだね。
電力のロスについて
モバイルバッテリーに充電された電力は、全て充電に使えるものではないと前述しました。 結論から書くと、表示容量の40%がロスされ、残りの60%が充電可能な領域とされています。 電力がロスしてしまう理由は、大きく分けて2つあります。①電圧変換
モバイルバッテリーの中にある電力をUSBケーブルに流す際、電圧の変換が行われる仕組みになっています。
この電圧変換作業にはモバイルバッテリーに充電された電力を使用するため、作業に使った電力は失われてしまいます。
②熱エネルギー変換
わかりやすい例を挙げると、スマホを使用中にバッテリー部分が熱くなることがあった事はありませんか?
誰もが経験した事のあるあの現象は、電力を使用する際に電気エネルギーが熱エネルギーに変換され、放出されてしまうことにより起こる現象なんです。
電気が熱になり、放出されているということは、充電されていたエネルギーを使ってしまったことにほかなりません。
例
20000mAhのモバイルバッテリーで、2000mAhのスマホを何回充電できるか?
さてと
ごはんが40%ロスしたら許せないけどなあ。
モバイルバッテリーの種類
ここまででモバイルバッテリーがどういうものか、再認識して頂けたと思います。 それでは具体的にどんなモバイルバッテリーがあるのか、見てみましょう。単機能大容量型
電力をたくさんためて置けることに重きを置いた、もっともシンプルなタイプのモバイルバッテリーです。 更に細分化するとゲームセンターの景品にあるような低容量の単機能のモバイルバッテリーもありますが、最近の高性能スマホでは、1回充電ができるかできないかと言った具合ですのでこのタイプを基本として紹介します。 一般的に10000mAh程から大容量とされており、mAhの数値が上がれば上がるほど充電できる回数が上がりますが、サイズと重さも比例して大きくなる特徴があります。 大容量ですので充電頻度が少なくて良く、値段も比較的安価であるため私もこのタイプを使用しています。リンク
コンセント一体型
コンセントが一体型になっているモバイルバッテリーです。 最大の魅力はスマホの充電アダプターとしても使えるため、スマホなどの電子機器を充電しながらこのタイプのモバイルバッテリー自体も充電できる事ですね。 スマホの充電が終わったら、モバイルバッテリーもすぐに使える状態になっていますので、ケーブル類でかさばらないうえに取り回しがいいというコンパクトなタイプです。 容量は少なめになっていますので、長期間コンセントが近くにないという環境にはあまり適さないかもしれませんが、モバイルバッテリーを使うシチュエーションを考えると特に不便はないでしょう。リンク
ワイヤレス型
Qi対応のスマホを置くだけで充電ができるモバイルバッテリーです。 Qiについては後述していますが、先に読みたい方はこちらからどうぞ。 当たり前ではありますが、「置くだけで」と言ったものの充電を継続するためには置き続ける必要があります。 そのため充電しながらの使用が難しいという弱点がありますが、運転中や就寝中などスマホを操作しないタイミングで充電する際にはケーブルを触る必要がありませんので取り回しが段違いです。 最近ではその弱点さえも克服した背面に貼りつけるタイプのワイヤレスバッテリーすら存在します。 ワイヤレスバッテリーごとスマホを持って使うという発想には、初めて知った時に感嘆の声が漏れました。リンク
ソーラーチャージャー機能付き
なんと、太陽光でも充電できるモバイルバッテリーです。 従来の様にUSBケーブルから充電することも勿論可能ですし、ソーラーチャージャー機能付きのモバイルバッテリーは大体のものが大容量です。 太陽光で充電する速度にはあまり期待できませんが、非常用・災害用に持っていると重宝しそうではありますね。 その他に想定されるシチュエーションとしては、ロードバイクやオートバイでする長旅のお供にも良いかもしれません。 使ったことはありませんが、太陽光を浴びせ続ける事で熱を帯びそうなイメージがあり、リチウムイオンバッテリーにとって熱は大敵なので結構寿命が短そうな偏見があります。 購入するなら、ソーラーパネル部分が本体と一体化されたものではないものを選ぼうと思います。リンク
USBケーブル一体型
充電には必須であるUSBケーブルが内蔵されているモバイルバッテリーです。 ケーブルを他に持ち歩かなくても良いため、カバンの中でかさばらないのが魅力的ですね。 このタイプも比較的大容量のものが多い印象を受けました。 差さっているケーブルがすでに決まっているので、好きなケーブルを差せるポートが少ない特徴があります。 同時に別の充電ケーブルを使いたい場合などに拡張性が少ないことが弱点と言えるでしょう。リンク
超大容量電源型
このタイプのものをモバイルバッテリーと呼んでもいいものでしょうか(笑) USBポートの他にコンセントタップもついており、小型の冷蔵庫が稼働するくらいの大容量を誇るタイプです。 その容量はなんと100000mAhを超えます。災害などの非常時や、アウトドアにこれがあれば頼もしいことこの上ありませんね。 その他にも屋外でのロケや、コミケなどの大型イベントに出展する際、ノマドワーカーの電源としても使えそうです。 超大容量のためサイズが大きく携帯に向かない事、充電にかなりの時間がかかる事は他のタイプにない弱点と言えます。 他のタイプとは明らかに異質な超大容量タイプ。使いこなせれば快適な生活が待っていることは間違いないでしょう。リンク
モバイルバッテリーの仕様と新しい規格
さてと
やっぱり色々な種類があるなあ・・・。
ポート数
ポート(USBポート)とはUSBケーブルの差し込み口の事です。 大体のモバイルバッテリーには複数のポートがついており、複数台の電子機器を同時に充電できる仕様になっています。 この仕様は一見便利に見えますが、同時に充電すればするほど、1ポートあたりの充電速度が遅くなる場合があるんです。 というのも、モバイルバッテリーには合計出力容量というものが決まっており、その容量を超えて充電する事ができません。例
合計出力容量が2.4A で 2ポート同時充電すると・・・ 1.2A 1.2A で分配される
→1ポートあたり1.2Aしか流れないので、充電が遅くなってしまう。
合計出力容量が5A で 2台同時充電すると・・・ 2.4A 2.4A で分配される
→1ポートあたり2.4A流れるので、2台とも同じ速度で充電できる。
さてと
同時に複数充電したい場合は合計出力容量が多いものが良いんだね。
Quick Charge(QC) -クイックチャージ
米国Qualcomm社が開発した急速充電の規格で、これを使うと一般的な充電の約4倍の速度で充電ができます。 ただ、モバイルバッテリーだけQC対応のものを選べばいいと事ではないのが難点です。 スマートフォン、USBケーブル、そしてモバイルバッテリーや充電器が対応していて初めて成立しえる充電方式です。 QCにはバージョンがあります。 現行では3.0までリリースされていますが、後方互換性に優れているため3.0対応の機種、ケーブル、モバイルバッテリーを選べば、それ以前のバージョンの機器も使用できます。さてと
速度にこだわる方は一考の価値ありだね!
Power Delivary(PD) -パワーデリバリー
USBーIFが策定した急速充電の規格で、これを使うと一般的な充電の約6倍の速度で充電ができます。 QCと同じく、全ての機器がPD対応のものでなければ使用できませんが、その速さからこれを基準にスマートフォンを選ぶ時代が来るかもしれないですね。 PDはQCより高速で、なおかつ互換性が高い規格になっていますので、今後はQCと比べてPDの方が普及していく事が予想されます。 現時点ではお使いのスマホに対応した規格を選んでも良いと思いますが、同じ規格の充電ケーブルを使い続ける予定があればPD導入を視野に入れても良いかと考えます。さてと
急速充電も一枚岩じゃないんだね・・・。
Qi(チー)
前述しましたが充電ケーブルをスマホに差す必要がなく、ワイヤレスで充電できる規格です。 置くだけで充電ができる優れものですが、充電できる面からズレると充電が止まってしまうため、使用しながらの充電は難しいのが難点です。 スマホカバーやアクセサリーを装着していると熱くなることがあるみたいですが、公式では厚みが3mm以上のものや金属製のものでなければ問題ない仕様になっていると公表しています。さてと
中国語の「気(チー)」に由来して名付けられたんだって。
リンク
まとめ
モバイルバッテリーの仕様や特徴について広く確認しました。 スマホの種類がそれぞれで違うように、モバイルバッテリーにもできる事がそれぞれで違いましたね。そのため最適な選び方としては用途や連続使用回数から選ぶしかありません。 本当に色々な種類のものがありますので、必ずの理想の形に近いものがあることは断言しておきましょう。
- 容量(mAh)
- 出力(A)
- 規格